精密な根管治療を確実に行うには
歯の根はとても複雑な構造になっているため、根管治療には非常に高い精度が要求されます。その難しさゆえに、再治療が必要になるケースも少なくありません。そのため根管治療は、初回にきっちりと行うことがとても重要になります。
こちらでは、そんな精密さが求められる根管治療を成功させるためのポイントをご紹介します。
歯の根の構造を理解すること
歯の根は、この図のように大変複雑で入り組んだ構造になっています。むし歯が悪化すると、この複雑な根管の中にむし歯菌が入り込んだり膿が発生したりするため、根管治療が必要になるのです。
根管治療は、1本1本の歯によって異なる複雑な根管の状態を理解することからはじまります。正しく把握ができていなければ、その後の診断や治療もあいまいになってしまい、根管治療の目的である「歯を残す」こともできなくなってしまいます。大切な歯を守るためには、歯の根の複雑な構造を理解することが第一のポイントだといえるでしょう。
レントゲンによる高精度な分析
複雑な根管の形状は、いくらマイクロスコープを用いて見たとしてもすべてを把握することはできません。正しい診断を行うには、事前のレントゲン撮影による高精度な分析が欠かせないのです。
レントゲンでは、医師の目で見えない角度からも根管の構造を把握することができます。レントゲン写真を分析することによって、根管治療の方針が明確なものになるのです。
拡大視野による、精密で確実な治療
大変細く複雑な構造をしている根管は、肉眼では見ることができません。そこで、患部を拡大して見ることができるマイクロスコープが必要となります。マイクロスコープなら、患部を2~24倍にまで拡大することが可能。医師の経験と勘に拡大視野がプラスされ、精密で確実な根管治療が実現するのです。
再発を防ぐ根管充填
根管リペアとは、神経や血管を取り除いた根管に、リペア剤を詰めて密封すること。これを確実に行うことによって細菌が根管外へ出ることを防ぎ、再感染を防止して、歯と歯周組織を健康に保つことができるのです。
根管リペアのポイントは、いかにすき間なくリペアできるか。すき間があると、再感染を招いてしまいます。リペアは、根管治療の仕上げといえる段階。最後の最後まで、緻密性が求められるのです。
MTAセメントを用いた根管リベアについて
当サイトを監修するダイ・デンタルクリニックでは、症例によって、当サイトを監修するダイ・デンタルクリ二ックでは、症例によって、封鎖性に優れたリペア剤「MTAセメント」を用いています。MTAセメントは歯科用の水硬性セメントで、もし根管からはみ出た場合も吸収されてなくなり、またMTAの上にセメント質なとの硬組織がつくられるという、生体親和性の高い薬です。MTAセメント用いる症例は、次のとおりてす。
- 難治性と診断された場合
- 根の先端にある、神経や血管の出入り口「根尖孔にんせんこう)」か大きく開いてしまっている場合
- 本来穴が開くべきでない側壁に穿孔(せんこう)が見られる場合
- マイクロクラックがある場合など
当院でにMTAセメントを適切に用い、抜歯の回避を行っています。どうぞ安心しておまかせください。
- 根管治療を成功させるには、このようにいくつかのポイントがあります。
- これらをふまえたうえて考える、もっとも重要なこととは、
- 「根管内の感染源である細菌の除去」です。
- 根管内に細菌を残さない確実な処置こそ、成功の第一のポイントなのです。